土地相場はどうやって判断する?

土地相場はどうやって判断する?

土地の価格が相場から見て妥当かどうかを判断するのは簡単ではありません。

 

というのも、全く同じ条件の土地と言うものは存在せず、オンリーワンの品物だからです。
土地価格の妥当性を判断するには「相場」を知る必要があります。

 

 

◯土地価格の決まり方
一般的な商品と同じように、土地の価格も需要と供給のバランスによって決定します。
売る方は周囲の土地よりできるだけ高く、買う方はできるだけ安く買いたいと考えています。両者の合意が得られるような金額を模索していくと、最終的な周囲の土地と同じような相場価格に落ち着くことになります。

 

土地の需要は、使いやすい土地ほど高くなります。
例えば、立地条件や周辺の環境、敷地の形や接している道路の状況などが土地の使いやすさに影響します。また、都市計画など、適用される法律にも影響されます。

 

また、土地価格は社会情勢や経済の状況にも影響を受けます。土地価格が上昇傾向にあるようなら、相場や過去の事例よりも高く売れるだろうと見て、土地価格は高くなります。反対に、下降傾向にあるようであれば、売り主は安くしなければ売れないと判断し、土地価格も下がります。

 

 

◯不動産の価値を知る方法
不動産の価値を測るための方法には、「取引事例比較法」と「収益還元法」という方法があります。

 

・取引事例比較法
これは似たような条件の土地取引の事例と比較し、価値を判断する方法です。
事例から価値を推し量る際は、その土地に合わせて補正や修正を加え、できるだけ正確な価格が出せるように工夫をします。また、事例収集の際も、投機目的による価格のぶれや、売り急ぎなどによる相場から離れた事例は外されます。

 

取引事例比較法の欠点は、事例が多く集められなければ判断できないということです。近い事例が少なかったり、価格がばらばらで相場が見えなかったりするような場合、判断が非常に難しくなります。
また、相場から大きく外れた事例は除外するとはいえ、土地の評価が他の土地価格からの影響を強く受けることになります。取引事例比較法ばかりに注目していると、土地の価格が上下しやすくなってしまいます。

 

 

 

・収益還元法
こちらは将来どのぐらい利益を生みそうかどうかで不動産の価格を判断します。収益還元法は、他の土地の価格に左右されにくいため、バブル崩壊後によく用いられるようになりました。

 

その土地本来の価値が分かりやすい方法だと言われていますが、賃貸目的の不動産には向いているものの、自分が住む目的の一般住宅にはあまり向いていない方法です。
どの程度利益を生み出せそうかという判断のポイントとなる還元利回りの設定も難しく、万能の方法であるとは言えません。

 

 

◯多くの事例を集めることが大事
他に、土地の取引価格の指標としては、国の発表する「公示地価」や「基準地価」があります。
しかし、実際の取引価格とはずれていることも多く、あまり参考にはできません。

 

 

 

結局のところ、近隣地域の不動産価格のデータを自分で集め、比較するというのが一番良い方法です。
不動産価格のデータは、チラシや不動産業者からの情報のほか、インターネットでも収集することができます。
国土交通省が公開している、不動産取引価格情報検索でも事例をたくさん集めることはできますが、個人情報に絡む情報は伏せられているため、土地の条件を揃えるのには少し不向きです。

 

価格を比較する際は、全体でいくらかではなく、一坪当たり、1uあたりの価格に揃えて比較しましょう。データを集めるほどに、そのエリアの相場がわかるようになるはずです。
比較の際には、土地の価格の差がどうして違うのかという部分についても理由を考えるようにしましょう。
土地価格に影響する要因が分かるようになれば、他の地域の土地を見た時も、公示地価などと比較しながら、どのぐらいが相場か推し量れるようになります。

 

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